経営者の責任と政治家の責任

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080808
は相変わらず考えさせられます。
アメリカの経営者の役割と政治家の役割の分析には驚かされました。
日本は知っていても、アメリカはあまり知らないですからね。
比較をすると日本の矛盾も見えて来て面白いなと思いました。
明確に違うと思うものをピックアップしてみました。
※ここでいう会社というのは主に上場企業の事ですね。

  日本 アメリ
会社は誰のもの? 社員のもの 出資者のもの
経営者の使命 従業員を首にせずに会社を潰さないこと 従業員を首にしてでも利益を出すこと
政治家の使命 景気をよくする事 雇用を確保する事
クビになった人の怒りの矛先 政治家 政治家

怒りの矛先はどちらも政治家なんですよね。面白い。
ちなみに今は上場企業の利益はバブルの時期を超えて最高なんですよね。
ここで、なんとなく感じていたのですが、矛盾を信じられていると言うのが
ここでようやく気づく事ができました。それは

  • 企業の利益を確保する事と従業員の雇用を守る事は同時にはできない

あー、、言っちゃった。

  • アメリカの企業の経営者は、利益を出そうとして大量リストラを平気でする

おそらく、昔のよき日本にあった

  • 企業が利益を出しつつ、従業員に大量のボーナスを払う

これはもう無理なんですよね。時代遅れです。
従業員に大量のボーナスを支払ったら、利益は出ないですよね。
でも、アメリカの企業だと利益がなくて株価が下がると、
経営者がクビにされて、投資家がどっかから経営者を連れて来て、
すげ替えてしまいます。経営者もクビになるわけにいかないから
大量リストラをして、株価の維持をしようとします。
そろそろ国民は気づいてもらいたいですね。
景気をよくすることと雇用を維持することは一緒ではないと言う事。
それにしてもアメリカは分かりやすいですよね。
失業者が街にあふれると、大統領が選挙で落とされるんですから。
日本社会は今までよく維持できて来たと思います。

  • 日本の経営者は社員の雇用に責任がある
  • 日本の経営者は利益を出すことに責任がある
  • 日本の経営者は会社を維持する事に責任がある

経営者は全部に責任があるんだよなー。
こんなんじゃ誰も怖くて会社起こさないですよね。
さて、あんたは会社をどうすればいいと思っているの?というと、
上記の問題は上場企業の話だと思っています。
上場せずそれなりの規模を維持していればそれだけでいいんじゃないの?と。
企業は上場するだけが目標じゃないですし、
上場して自社株を一部売って大儲けしなくても、
それなりに人生は謳歌できると思いますし。
うちの会社の目標は

  • 小さい規模(抜群のフットワーク)
  • 上場はしない
  • 少しの利益(50万円以上法人税を納める気はない)
  • それなりの従業員への給与と福利厚生

これが昔ながらの古き良き時代の会社スタイルそのものですかね。
id:Chikirinも言っていますが、アメリカ型の企業が最高なわけじゃないですし。
みんな成果主義が好きなわけじゃないですし。
最後にひとつ、「もう政治家に期待すんな。」