黒字になったらいくら税金を払うのか、役員報酬を増額したほうが得なのか

確定申告のシーズンになりました。 個人の税金を申告しなければなりません。 このシーズンになるといつも考えるのが、 次のシーズンはいくら役員報酬を貰えばバランスがちょうどいいかです。 会社が赤字なのに、個人でドカンと納税するのもシャクです。 でも、役員報酬を少なくして、会社が法人税でドカンと払うのもシャクです。 というわけで、バランスを考える前に いくら税金を払うのかをまとめてみます。 資本金1000万円以下で、従業員数50名以下の弊社で考えてみます。

法人税

法人税は800万円までの利益は22%です。 200万利益を出したら44万円です。

法人市民税・県民税

福島市は、均等割5万円、法人税割44万x13.4%=58,960円です。 福島県は、均等割2万2千円、法人税割44万x5.8%=25520円です。

参考までに、、、

北秋田市は、均等割5万円、法人税割44万x12.3%=52800円です。 秋田県は、均等割21600円、法人税割44万x5%=22000円です。

結果

利益を出したときに払う税金は、福島市に本店がある場合は 596,480円でした。

200万円を役員報酬に乗せてみる

さて、200万を役員報酬として、現在500万の役員報酬の人を700万にして 支払ったとして計算してみます。

まず、モデルとなる役員報酬500万円の人を考えてみます。 社会保険はこの場合、666,168円でした。 課税所得が2,413,000円、所得税が143,800円、復興税が3019円、住民税が241,300円でした。 会社負担分の社会保険を含めると、合計納税額は1,720,455円でした。

200万役員報酬をあげるには、700万の役員報酬とは行きません。 社会保険の事業者負担の分を差し引いて考えると、6,756,280円の給与となります。 社会保険はこの場合、909,888円でした。 課税所得が3,590,000円、所得税が290,500円、復興税が6100円、住民税が359,000円でした。 会社負担分の社会保険を含めると、合計納税額は2,475,376円となりました。

納税額の増加は754,921円となりました。なんと高い。。 200万円の増額予算のうち、75万円も納税となってしまう。 そのうち、48万円が社会保険なのが痛いところです。

そういうわけで、通常の会社であれば利益出したほうが キャッシュは残るというわけです。

ワザはまあいろいろありますが、ここでは書けません。

「ビジネススクールでは教えてくれない、起業家にとって大切な10のこと」の感想

ビジネススクールでは教えてくれない、起業家にとって大切な10のこと http://www.lifehacker.jp/2014/01/140127startup_lesson.html

これを読んでみたので、感想を書いてみます。

前提として、私はスタートアップでもないし、 ベンチャーでもありません。末永く会社を続けていきたいと願っている 地方の中小企業経営者です。

自分のアイデアを周囲の人々に発信する

ろくに発信しないでひとりで実行してました。社員を雇用するようになって、 チームになってから徐々に発信するようになったと思います。

「善意に基づいた」アドバイスは無視すべし

これはろくなアドバイスがないので、全部無視していいと思います。 ただより高くつくものはありません。 自分がこれだと思ったものを信じるべきです。 私も起業当初、会計に詳しい右腕を探せと言われましたが、 今になって思うと不要なアドバイスでした。自分が詳しくなったので。

ローンチの日を早い日に設定する

最初は自社サービスはなかったので、これは感想はなし。

共同創業者選びは、配偶者選びと同じである

ひとりではじめたので、感想は、ワンマン社長でよかったってあたりですかね。 なのですが、一人ではじめて、社員経験もなにもなかったので、 すべてが手探りだったのが辛かったです。 今となってはいい勉強になりました。

超人的な粘り強さを持つべし

これは自信あります。粘り強く根気強く続けられないと、信用も勝ち取れないので、 売上も取れない。

お金を起業の目的としてはならない

お金=出口戦略 と書いていますが、お金と出口戦略は違うと思います。それを踏まえて、 ある程度の売上は必要だと思うので、売上と利益に応じた給与が支払われ、 役員として報酬が貰えたら私は満足でした。

クラストップの天才が必要とは限らない

天才が何人もいなくても儲かる仕組みを創ることを事業計画と呼ぶのです。 天才が来てくれたらいいなとは思います。でも、そんなに給与も払えないし、 やはり天才じゃなくても事業が回るように経営戦略をたてる必要があります。

全ての従業員は代替可能である

これはそのとおりです。起業した時はひとりだったので全部の仕事を自分でこなしていました。 スタッフが増えるたびに自分の仕事を分割譲渡していきました。 いざというときはまた私がやればいいだけです。

失敗は良いことである

チャレンジの8割が失敗なので、あたりまえです。 経験値が積めてよかったねという話ですね。 また別のチャレンジを繰り返すだけです。

起業は人生で一度きりの挑戦だと思って取り組む

僕にとってはサラリーマンになるほうが挑戦なので、 人生で一度きりの挑戦とか言われてもさっぱりわからないのですが、 そういう覚悟でやれということのようです。

まとめ

僕にとってはビジネススクールは何があるのがなんて全然知らないのですが、起業して成功するコツとか最も大切なこととかはありません。答えを求める事自体は不正解です。経営に正解はありません。いろんなこと全部をバランスよく大切に丁寧に根気強くこなすことなんじゃないかと思います。ここらへんが私の持論のビジネスは耐久レースってことです。

ブラック企業問題を普通の経営者にぶつけても意味がないのでどっか他に行ってくれ

ブラック企業の経営者が悪いとは思うのですが、 なぜその会社は続くかさっぱりわかりません。 社会の仕組みが悪いのか、我慢している人が悪いのか、 とにかくそういう会社は早く潰してやってください。 経営者にぶつけても潰れないので、その会社の周りにぶつけてください。

http://diamond.jp/articles/-/47541

ハローワークの求人がいい加減だと書いていますが、 そんなの現実にそぐわないのであれば 掲載を止められてしまうと思いますし、 嘘だったらハローワークに訴えればいいと思います。

まともな求人がないと嘆く気持ちはわかりますが、 人材が必要な会社がその場所にないと求人は発生しないので、 いい求人がないのは誰が悪いとかないと思います。 いうなれば、求人がある場所に移動してください。 もしくは、自分で仕事を起こすとかです。 (最近はあまり言わないですが。)

私は自社がブラック経営をしていない自信があるのですが、 ブラックに遭遇したことがあるサラリーマン希望の方に 食ってかかられてとても嫌な思いをしたことが何度もあります。

私は言いたいことは、まっとうな経営をしている(自信がある)経営者に ブラック企業問題をぶつけても、私なんかブラック企業どころか サラリーマンすら経験すらしたことがないのに言われても全くお門違いです。 となりの会社のブラックノウハウなんぞ知ったことじゃないので、 どっか他に訴えに言ってください。 会社の経営者というものを、悪の枢軸のように思われても困ります。

私は迷惑です。よろしく。

俺がRuby会議で社長座談会をやったらぶっちゃけ聞いてみたいこと

社長なんていいことばかりじゃなくて、苦労のほうが100倍あって、そのかわり、 やりがいはメチャメチャあると思います。少なくとも私はやりがいで生きています。

他のRuby社長にぶっちゃけた話を聞いてみたくて、箇条書きにしてみます。

  • 資本金はいくら?
  • これまでで増資した?
  • 株主は誰?
  • 誰とスタートした?
  • 社員の数と年商をおしえて
  • 役員報酬を教えて
  • 正直、食えていってる?
  • 経営者として食っていくために何かリスクヘッジできている?
    • できているなら教えて
    • 複数あるなら全部教えて
  • 今までで一番苦労したことは何?
  • 今までの経営の危機を教えて下さい
  • 正直、何が売上のメインですか?
  • 今現在のもっとも大きな悩みを教えて下さい
  • 従業員と共有している会社の夢はありますか?
    • あるとしたら教えてください
  • 会社の2年後から5年後あたりの長期計画を教えて下さい

ここまでぶっちゃけた座談会やったら、詳細の記録は残せないな。 でも、聞いたみたい気はする。 がっかりする人もいるだろうし、仲間居た〜って思う人もいるかもしれない。 起業したい人が予め覚悟を決められるかもしれないし、 起業やっぱりやめとく〜ってなるかもしれない。

社長歴12年やっているのですが、ずーっと不安でした。 これでいいのかどうかってのはわからないままでした。 経営に答えはないんだと理解するまで7年ぐらいかかりました。 不安は消えないんだと分かるまで7年ぐらいかかりました。 福島市には同じような起業家はあまりいなかったし、 僕よりもキャリアが長い人は皆無でした。

Ruby親方会議をやって、スキルが近い経営者を話をして、 経営話を交換できる仲間がいることはいるんだというのがわかり、 似たようなことを思っている経営者はいるんだというのがわかり、 正解はないけど、不正解でもないというのがわかり、 明日もその次の日もその次の日もがんばろうと思うのでした。

起業当初に勉強したこと

会社を起こした時、技術的なことはある程度自信があったのですが、 経理だけは全くやったことがありませんでした。

起業した時、福島大学の仲の良い経済学部の先生が、経理がわかる優秀な右腕が必要だと言いました。 当時は大学の先生の発言がこんなにもいい加減なものだとは知りませんで、そうか、そういう人を探さなきゃと思いました。 そう思ったものの、そんな人がどこにいるのかもわからず。 仕方ないので、そんな人を見つけるまで、私が経理を勉強することにしたのです。

帳簿のつけかたも全く知らないので、別の経済学部の先生に会計事務所を紹介してもらいました。 会計事務所では、毎月帳簿の付け方を指導してくれることになりました。 私は暇だったので、車で福島から本宮まで通いました。

1年後、手書きの簿記から、弥生会計への直接入力に変更しました。 このころ、社内に現金を置かなければ数える必要がないという事実に気が付き、 ラビックスは社内に置く現金はゼロ円になりました。 大分簿記作業が楽になりました。 現金が必要なときは、藤岡が立て替えるという方針で今に至っています。 (ラビックスの財布のようなものがあって、パートさんがよく持ち出すのですが、あれは私の財布です。^^;) 経理の指導も半年に1回になりました。 その後、納税が必要なタイミングのみの指導になりました。 そうしているうちに、私も徐々に経理の本を読み、分析の仕方を覚え、経理に強くなっていったのです。

最初にパートを雇うまでの間、2007年までは私が簿記を担当していました。 この経験が私が経理ができるようになった理由です。

この時、いろいろな経理の実務の本も読みましたが、 経理の哲学を得る優秀な本として、次の2冊がありました。

実学は、京セラの経営哲学の経理面を見ることができます。私の会社の経理方針にかなり活きました。 会社にお金が残らない本当の理由は会社にお金を残すための方法がかかれていました。

おそらく、一般的に言われているような経営を行っても会社にお金は残りません。 私も努力を重ねて約700万円のキャッシュをためて、 ラビックスを資本金1000万円の会社に増資したのでした。 利益を出してお金をため、一気に放出して次のチャレンジをするという流れは 松下幸之助ダム式経営そのものです。とても勉強になりました。

私のことをすごいとかいう人がいますが、よかった。まーそれでよかった。 天才と言われたことは一度もありません。よかった。 天才ではないのです。努力してきました。それを継続してきました。 「継続は力なり」小学校の時の石川教頭先生(通称ホサキ)が好きな言葉でした。 よく書道の時間に黒板に筆で書いていました。 この言葉が今になってこんなに自分に刺さるとは思いませんでした。

炊飯器を買い替えたことと、JAL稲盛会長の一升買いの教え

炊飯器を買った

10年以上使っている炊飯器が大分調子が悪く、パッキンが劣化して圧力がかかりにくく、ふっくら炊きあがらない状況でした。実家に帰省して、ご飯が美味しいと思ってやっぱり早く買い換えなければならないと思いました。古くなるとどんどん美味しく炊けなくなっていくんですねぇ。。。

  • おかゆのようにベチャっとしか炊けない
  • 圧を抜く穴の下が特にベチャベチャになる

というわけで検討した結果、買ったのがこちらの炊飯器です。

安くはないです。土鍋でできていて、美味しいというTIGERのフラッグシップモデルですね。美味しいご飯を食べたいということで、高い炊飯器を買うことにしました。

どうして5合炊きにしなかったのか

さて、買い替えたのは3号炊きから3号炊きに買い替えました。

一升買いの精神

よく、なんで5合にしなかったのか?という話を聞きます。私も一応検討はしましたが、会社の経営もそうで、一升買いの精神を大切にしています。これは何かと言うと、今はJALの再生で超有名になってしまった京セラとDDI(現KDDI)の創業者の稲盛和夫が唱えている考え方です。どういうことかというと、必要な分だけを買うという考え方です。一升ではなく一斗枡で買ったほうが安くなりますよと言われても、今必要な一升だけを買うという京セラの精神です。 普段の買い物も安いからといって大量に余計なものを買って腐らせてしまっていないでしょうか。今のシーズン、じゃがいもを箱で買ったほうが安いからといって1箱買ってしまい、結局芽を出させてしまったということはありませんか?結局、安いからといって大量に買いすぎてしまうと、一升買いよりも高くついてしまいます。 会社でも、在庫を10台仕入れるよりも50台仕入れたほうが割引率がいいからといって、50台仕入れた結果、在庫が30台残ってしまい、新しい機種が発売されてしまい、不良在庫になってしまったというのはよくある話だと思います。 私も京セラと同様で、当座に必要なものだけを買うというのを大切にしています。普段の生活ももちろんです。

スペックを検討する

上の話は買う量の話ですが、買うもののスペックが実態にあっているかも大切です。例えば、

  • 自家用車はワゴン車なのか、乗用車タイプでまだいけるのか(うちは7人乗りのプレマシーです)
  • テレビのサイズは32インチ必要なのかどうか(うちは20インチです)

これらは結局大きなワゴン車が生活に本当に必要かどうか。テレビが32インチないと困るのかどうかで決めています。つまり、

  • 必要なかったら多くは買わない
  • 必要なかったら大きい物は買わない

というのが大切だと思ってやってきました。

会社の経営にも活かす

この精神は私の会社にも生活にも大きく活きています。

  • デスク、チェア、テーブルは中古
  • 書棚もロッカーも中古
  • OAフロアも中古
  • 社用車も中古だったけど、仙台に来てから手放した

コツコツと切り詰めていかないと会社は利益が出ないと思いました。売上が上がったからといってすぐに最新の機材に買い揃えてしまったり、営業車を新車で買ったり、社員にボーナスを払って全部使ってしまうと何も残らないです。

以下、マルサの女の会話から

「金貯めようと思ったらね、花村さん。使わないことだよ。」 「あんたは葬式がありゃ一万、結婚式がありゃ2万と出すでしょう。そんなもの出してたら金は残らない。100万あったって使えば残らない。10万しかなくても使わなければまるまる10万残るんだからねぇ。」 「あんた、今・・・、ポタポタ落ちてくる水の下にコップ置いて、水、貯めてるとするわねぇ。あんた・・・喉が渇いたからってまだ半分しかたまってないのに飲んじゃうだろ? これ最低だね。」 「なみなみいっぱいになるのを待って、それでも飲んじゃダメだよ。いっぱいになって・・・、溢れて・・・たれてくるヤツ・・・これをっ舐めて。我慢するの。」

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この溢れて垂れてくるヤツが利益なんですね。一発あてるまでひたすら拡大だけを目指すベンチャーなら失敗しても株主が泡を食うだけなのですが、 他人の資金を使っていない中小零細企業は堅実にいかないと誰も助けてくれませんので、私は今後も堅実に経営していきます。

おすすめ本

ちなみに、稲盛和夫の本は起業した当初から好きで読んでいました。 精神論は深入りするのは好きじゃないので、ほどほどなのですが、

この本は役に立ちました。ちなみに、ソラコムの高橋社長と話をして驚かれたのですが、ラビックスは自社会計です。月次決算も自社でやっているというのはあまりないようですね。会計事務所に委託している部分は、年末調整と決算です。それ以外の毎日発生する簿記、経営分析は自社でおこなっています。どうやって勉強したのかというと、最初は会計事務所の担当の人に毎月習いに行っていました。担当者がとてもよかったです。その後、転職されたときは別の担当が配置されたのですが、結局転職先の方に契約を切り替えてしまいました。結局、12年同じ担当の人ということになっているのでした。

ごあいさつ

というわけで、本年も経営とRubyとその他どうでもいいことを綴っていきます。

本年もよろしくお願いします。

今年を振り返る7大事件

自分の一年を振り返る10大ニュースを書こうと思っていたのですが、10まで届かなかったので7つに絞ってみました。もっとデカイニュースがあるのですが、控えておきます。 ちなみに、アップロードは新年明けて、しばらく経ってしまいました。

自宅の売却

福島市南向台にあった自宅を売却しました。いいうちだったのですが、ライフスタイルと合わなくなったので、自宅を欲しがっていた方に売却しました。

住むために、福島市に中古の分譲マンションを購入

福島駅のすぐ近くのマンションに引っ越すことになりました。

会社が震災後にようやく黒字に

震災後にかなり売上げは落ち込んでいたのですが、ようやく若干まともな決算を迎えることができました。よかった。やっぱり自力でがんばらなきゃだめですね。誰も助けてくれませんでした。^^; あたりまえか。

ブログの記事があちこちに参照されてすごいアクセス数に

鉄腕ダッシュを見たか!の記事のアクセス数がすごいことになってしまいました。普段は1日あたり数十人しかこないブログなのに、1日で1万8千人を超えてしまいました。

娘のてんかんが安定

てんかんの持病がある娘ですが、薬がマッチしたようで、症状が全然出なくなりました。このままいくといいなぁ。

ラビックスの移転の公表

会社を福島市に再移転することを公表しました。再移転することは1年前に決めていたのですが、いろいろと準備が必要だったため、今に至りました。

中国への出張

中国は1週間ビジネスパートナーを探るために出張してきました。 それなりに成果はありました。あとは売上に結び付けなければいけません。