一言では言えない会社経営のノウハウ

スタロジの羽生さんが「起業・経営の必要条件」というエントリを書いています。
私も福島大学ベンチャーと他称されている(自称はしていない。ベンチャーじゃないし。)と
いうこともあって、年に一度、母校で講義をすると羽生さんと同じような質問に会います。
6年半以上会社を続けている訳ですが、3年以上続いた会社として
ちょっとは資格があると思って発言してみます。
 

私が最もよく受けるけど、私が答えられない質問

会社を経営していく上で大事なことは何ですか?

私の答えは、みんな大事です。財務も営業も開発も大事です。
すべてをまんべん無く抑えておく必要があるんじゃないかと思っています。
これさえ抑えておけば会社は回るよなんてものはないと思っています。
何が大事かって全部大事なんですけど。
そう学生には答えています。
でも、全部を自分でこなしたり憶える必要はないんです。
私が徹底しているのは、「この情報は誰に聞けばわかるか?」
というポインタだけを憶えることです。
そうすることによって全部を抑えておけると思っています。
そうしないと頭の記憶メモリがオーバーフローしてしまいます。
知り合いの経営者は、若い人に聞かれた時は「運だ」と答えることにしているみたいです。
それをまぐれと捉えるか、それともそんなわけがないと捉えるか。
なので羽生さんの話はその通りなんだけど、
「お客さん」と「財務」のためにすべてを抑えておく必要があるんじゃないかと
思うのが私の考え方ですね。
 

簿記と会計と財務

私は自分に足りないと思うことは自力で学びました。

  • 簿記は最初に会計事務所に教えてもらい、後は本で学びました
  • 会計は自力で本で学びました
  • 財務はなんとなく感じていること、本で憶えたこと、人から学んだことの経験です

もちろん自分は完璧だとは思っていません。まだまだ勉強中です。
自分が区別をつけているかというと、無意識のうちにつけています。
簿記は今は私はしていません。パートさんにやってもらっています。
会計は半分半分ですかね。責任は私にありますし、要所は抑えています。
財務は完全に私一人の責任であり、私の仕事です。すべて私が決定しています。

会社経営の先生なんていない

誰も会社経営の方法なんて教えてくれません。
教えてくれるような人がもしいるとしたら、
そんな人がいたら、その人が自分で会社を経営した方がいいですよね?
自分で会社を経営しない何らかの事情があって、
経営の仕方を教えているとしたら、発言に説得力がなさすぎます。
もうリタイヤした人だとしたら、年齢的に60すぎている人がほとんどで、
ムーアの法則は遅すぎる(?)と言われる時代の経営指導者としてはちょっと物足りない。
ホリエモンだったらうちの会社の経営指導してほしい。)
 

私が何を大切にしてきたか

経営理念とか初期の段階ではポワーンとしたものだったし、一人だったので
あまり意識していなかった気がしますが、
強く固く思っていたことはありました。

  • すべてが自分に責任がある仕事をしたい
  • 自分の技術を遺憾なく発揮し、時代の最先端を突っ走りたい
  • ずーっと技術屋でいたい

そのためには努力を惜しみませんでした。
もちろんこれだけやっていては食っていけないので、
必要だと思えることは全部実践し、学んできました。
そして今大事にしていることは

  • 会社の成長とともに、社員が成長する場を提供すること

ですね。まだまだ実践中です。
 

私が避けること

  • 社員数は多いけど、人海戦術と残業で利益を確保
  • 社員をまとめるのが主な業務

そんなのは他の会社に任せます。
 

会社経営のモチベーション

どこにモチベーションがあるかというと、仕事が好きなんでしょうね。
技術が本当に好きで、これを続けていくための努力を惜しみません。
好きなことのためなら嫌いなことでも面倒なことでもできちゃうんですね。
 
そして、気づいたらもう6年以上経っていたというのが現状です。
これからどうなるかはまだわかりません。
夢は3回リタイヤすること。私は起業家なので、転職じゃないし、敢えてこう表現します。
 
ではでは。