与沢翼は経営上、何がまずかったのか

ネタかもしれないものに、経営歴12年の経験でレスしてみます。 見た感じ、経費にならないものを買っているのが一番大きい気がします。 キャッシュがあるからといってとっておかないとこうなります。

2013年8月期決算の法人税、住民税、及び事業税2億5千305万の支払いのうち約1億1千万円並びに2012年8月期の修正申告分の税として8940万7200円を追加で計約2億円支払い、並びに2014年8月期決算予定納税の一部を支払い、フリーエージェントスタイルの資金が完全にショートしました。 そのため、今日時点において、既にフェラーリロールスロイスベントレー3台を売却し、住宅なども全て解約しております。 <

華やかな生活を演出して、アフィリエイターやスタッフは仕事を集めたり、 本を売るのが目的だったのでしょうか。でも、これらの車などは資産計上しなければならないので、 短期的な経費にはなりませね。キャッシュがあっても減価償却が少ないものを買うとこうなります。

1億円分新車を買っても5年の耐用年数なので、2000万円しか経費にならないので、 残りのキャッシュ8000万円を補填するためには1億6000万円の利益が必要ですね。死ねます。 資本金が2億ぐらいあるか、融資で1億引っ張らないと、まともには払えないですね。

黒崎ビルに約5000万の敷金が収められており、黒崎ビルが差し押さえられれば、信用不安で事業継続は不可能であると考え、残金をかき集め、2月5日ごろまでにおよそ8000万を即時、納税しました。 <

敷金というのは経理上、ただ金を貸しただけの状態ですので、全く経費になりません。 つまり、5000万円が財布から消えた状態になりますので、この5000万円を補填するためには1億の黒字が必要ですね。 もしくは1億円ぐらいの資本金があるか、それとも融資で5000万円引っ張ってくるか。そうじゃないと死ねます。

自分のビジネスモデルやメディアでの演出のための支出、迫り来る、無限ループに思える税金に、精神的にも物理的にも限界に達していました。 お金持ちを演じることを期待されているのに、もはやお金がない。 この状況は、心底きつかったです。 <

ここに無限ループに思える税金とありますね。償却できない資産もしくは償却しにくい資産を購入して、 それを補填するためのお金に会社の利益を期待するとこうなります。

さっきも書いたとおり、資産計上されるとそれをキャッシュで補填するためには使った金額の倍の利益が必要になります。

まとめ

ちゃんと経理ができないとこうなります。 税金の無限ループというのはよくわかる話です。 ほしいと思ったものは経費では買えないことが多々あります。

与沢さんもまだ2回めの失敗程度なので、また再起して頑張ってほしいと思います。

私は12年やっていますが、致命的な経理上の失敗はしてきませんでした。 小さい失敗を数多くはこなしていますが、経理の失敗で会社が傾くことはありませんでした。 経理とか簿記とか全く知らなかったので、 今もお世話になっている会計事務所の人に教わりました。 最初は手書きで。2年目から弥生で。それで知らないことは全部聞きました。 最初は、領収書の印紙は誰もちなのかというあたりから始まりましたね。 そもそもクレと言われるまで、領収書に印紙が必要なのも知らなかったんです。

現在でも、ラビックスと関連会社、私個人の経理も全部自前です。 税金の計算だけ間違えたくないので、年に2回、年末調整と決算だけは お願いしています。それ以外のアドバイスもいただいています。 納税が必要なタイミングで電話を頂いています。 「忘れないでくださいね。」と。

今の担当の方にお願いできたのは、 私が起業してとてもラッキーだったことの一つですね。

うちは普段の経理はパートさんが入力し、私がチェックしています。

さて、脱線しましたが、経営者というのは経理は知らなければなりません。 他人に任せられません。他人に任せると、自分の方針とは必ず食い違います。 ですので、必ず勉強した方がいいです。 私が最初に感心したのは稲盛和夫実学でした。今から11年前に 福島駅西口インキュベートルームで読み、それから自分でも買いました。

母親に経営はインキュベートルームで習ったと思われていた件

少し前に母親から 「お前は起業して次の年からインキュベートルームに入って 経営を習ったんだから・・・云々」 と言われたことがありました。

冗談じゃない。経営なんて習ったこと無いです。 インキュベートルームってそんなところではなかったと思います。 少なくとも、当時のインキュベートルームにはそんな環境はなかったです。 誰からも習わずにどうしたかというと、 人の倍働いて、人の10倍本を読んで、 休みの日を全部潰して必死にもがいたのでした。

なので、経営なんて習ったことはありません。 経営の仕方なんてセオリーもありません。 なんで経営できているの?の聞かれたら、 面倒なので、「まぐれです。」と答えます。

おそらく、「経営は習えない」が正解。

下は、私が初めて読んだ経営書。一倉定の社長学経営戦略。

一倉定の社長学 経営戦略 (第1巻)

一倉定の社長学 経営戦略 (第1巻)

  • 作者:一倉 定
  • 日本経営合理化協会出版局
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情報商材やセミナーを役に立てられる人と役に立てられない人

なんか、巷には情報商材やらセミナーやらがそれなりにあります。 実は私は情報商材をたくさん買っています。 そして、損をしたと思ったことは一度もありません。 まあ、高くても1つ5万円ぐらいの情報商材ですが。 合計額でいくと、30万円ぐらいでしょうか。 セミナーも有料セミナーに行っています。これは参加費1万から3万ぐらいです。 情報商材を作成するスクールにも通いました。これは50万円ぐらいしました。 どれもとても勉強になりました。完全に元は取れたと思っています。

で、情報商材を詐欺だと騒ぐ人がいますが、私から見たら大変残念な人です。 買った人に問題があって情報商材が浮いてしまっているのがほとんどな気がします。 (もちろん、粗悪なものもあります。そこらへんは自己責任ですね。)

なので、情報商材や有料セミナーを批判するのはあまりいい気がしません。 カッコ悪い人に見えます。 私には情報商材も有料セミナーもスクールもどれもとても役に立ちました。

私がどのように役立てたかを知りたい方がいたら公開します。

会社を仙台から福島に移転して、自宅も仙台から福島に引っ越しました

3月で仙台から完全に移転して、福島の人になりました。 3年ぶりの福島でした。いろいろと懐かしく、いろいろと変わっていました。 でも、変わっていないこともたくさんあります。 仙台よりものんびりしていて落ち着きます。 自宅も広くなり、落ち着きました。 なんか仙台は忙しかったなぁ。。。

落ち着いたら飲み会やりますので、ぜひ参加してください。

写真は引っ越し直後のミニ打ち上げ。

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意識が高くない経営者なんていない

なんか、意識高いとかいうとかなり皮肉が入っていますので、

http://tokunoriben.hatenablog.com/entry/2014/03/14/134843

とか

http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2014/03/15/140948

とかを読んで、ああ、私と同じ意見の人がいて安心しました。

TDCでも以前に意識が高くなった人が メンバーを勧誘し初めて、ものすごく怒りを買っていましたね。 意識高いのはいいのですが、望んでいない他人を勧誘するとこうなります。

意識が高いというのは自己啓発とか哲学なので、 基本的に本人の役に立つものです。 それを他人にすっごくいい本だから読めとか言ってみたり、 このセミナー受けてこいとか言ったり、 極めつけが、俺のセミナー受けろですかね。 えらく迷惑だと思うので、やめたほうがいいと思います。 特に、実績がない人が何を言っても机上の空論なので。

バカにされている人はおそらく、 意識だけ高くなってしまった人なんでしょうね。 自己啓発セミナーとかに行って、精神的に舞い上がって、 そっから実績がまるでついていかない人でしょうね。 黙っていればいいのに、自己啓発セミナーに行って 素晴らしかったからお前も行けとかベラベラ言うからそうなるんです。 私だってそこそこセミナー行っているけど誰にも言わんよ。

さて、会社の経営者ってのはマイノリティです。 通常の精神状態ではいられない生き物だと思います。 ものすごいプレッシャーと戦って生きています。 どういう哲学で経営したらいいかというのを常に模索しています。 社員と同じマインドでは会社を導くことなんてできませんので。 これを意識が高いとか言われたら、アタリマエと答えるしかないですね。 意識が低い経営者の会社は続きません。 経営哲学がない会社なんてすぐに消えていきます。 会社の意義がないんだもの。

古風な会社

id:yuichi_katahira さんが以前にうちの会社の仕事をした時に、 会社の感想を聞いた所、「ラビックスは古風な会社だ」と言われて、なるほどと思いました。 まあ、もう12年が過ぎようとしているので、実際に古いのですが。。。

おそらく、ラビックスはITベンチャーとは遠い存在なんだと思います。 どこが古風なのかというといくつかあります。

  • スーツで出勤
  • 完全に年功序列ではないけど、仕事ができれば若くても給料が大きくなるということはない
  • 飲み会は会社の負担で、できれば全員参加
  • 社員が一箇所に集まって仕事をするというスタイルがいいと思っている(アンチノマド
  • ゆるやかな成長しながら会社の継続を重視した経営方針
  • 給料は大きくはあがることはないが、ゆっくりあがっていく
  • 賞与はベースが決まっているが、利益が出た場合は還元する
  • 扶養手当がある
  • 他社や他人からの資本は受け入れず、私と数人の資本で経営する
  • 必要な資金がほしい時は銀行融資でカバーし、資本は受け入れない

スーツで出勤

私が起業した時は一人でした。 営業もしていたのでスーツで出勤していました。 3年目にはじめて社員を雇用した時、 社長がスーツだったので自分もということで、スーツでした。 そうやって、3人目もスーツで出勤していました。 というわけで、なんとなくラビックスは全員スーツになりました。 そんなに強くスーツにこだわりがあるわけではないのですが、 スーツって決まっているのは面倒ではないです。

年功序列のような給与

うちの会社は自社サービスと受託開発を半分ずつぐらいの割合でやっています。 どちらのサービスも、うちの経営方針とお客さんが何を考えているか。 既存のサービスはどのようなものであるのかをよく知っていないとこなせません。 うちが他の人に外注するのが極めて難しいのは、お客さんとの関係とか 既存のサービスに対する経験とかがとても大切だからです。 私も大切だと思っています。わかるまで最低1年かかります。 受託開発は新規はやっておらず、既存のお客さんからの受託がすべてです。 毎年同じお客さんから毎回違うシステムのオーダーが来ます。 技術も必要だけど、経験がとても重要です。技術だけでは売上になりません。 自然と、経験が豊富+技術が売上の源泉となります。 そうなると、年功序列に近くなってしまうんですね。

会社負担の全員参加の飲み会

会社で個人面談をあまりやっていないので、 飲み会で意見をぶつけ合います。 全員参加で会費は取るわけにはいかないので、創業以来ずーっと会社負担で飲み会をしています。 私が何を考えているか、ラビックスはどういう方向へ行くのかを語りますし、 スタッフが何を考えているのかを知るいい機会です。 とりあえず、飲み会は嫌だという意見は今までありません。 出たら考えます。でも、そういう人はうちに来ないほうがいいかもしれません。

アンチノマド

ノマドスタイルとか流行りましたが、私はFace to Faceを大切にしています。 動画で繋ぎっぱなしにして開発すると、結構いけてますけど、 仕事を終えて飲みに行くことはできない。 ノマドスタイルの仕事もいいかもしれないですが、 会社がノマドスタイルを許可するメリットって実はノマドスタイルを希望する人材の確保以外はないんですよね。

ゆっくり上がっていく給与と賞与

給与は地域の周りの会社よりはあると思いますが、東京のITベンチャーよりは大分安いです。 それでも給与は絶対に下げない。ゆっくりあがっていくというスタイルです。 賞与はベースは決まっていて、黒字が出たら還元します。 赤字でもベース以下には絶対に下げませんし、下げたことは一度もありません。 給与も下げたことはありません。もちろん未払いとかもやったことはありません。 震災後に累積赤字が1500万近くになってもスタッフに対する信用だと思って下げませんでした。 (ベースアップは据え置きましたが。) 地方において雇用の安定はとても重要だと考えています。 給与が上下したり、ボーナスが出なかったりすると安心して働けないじゃないですか。 なので、給与は上がる一方で、賞与はベースが決まっています。 賞与のベースは基本給なので、賞与のベースも上がる一方です。

扶養手当がある

いまどきのIT企業らしくないと思いますが、子どもに対しては扶養手当を出しています。 主婦に対しては出していません。その他の家族などの扶養は出てきたら仕組みを考えます。

出している理由としては、単純に子どもがいるとその分なんだかんだと支出が増えるので、 家計が苦しいだろうと思ってのことです。日本の税制とか社会保険の仕組みとかは 子どもに対しての扶養控除少なすぎると思っています。 子どもが1人いたら3万ぐらい月額給与から控除してあげてもいいんじゃないのかと思います。

ベンチャーではなく中小企業

何が違うかというと、出口戦略ですよね。 ベンチャーは他人から資本を入れて上場を目指すか、 もしくは他の会社に買収されるのを目指すか。

うちは上場する気はないし、他社から買収されて 株主である私のハッピーエンドを目指しているわけではないです。 地域に貢献する立派な中小企業を目指しています。 他社から買収されて人材と技術やプロダクトを東京に移転して福島支店を閉鎖とかいう話はよくあります。 うちはやりません。買収されてもスタッフが誰もうれしくないんですね。 株をスタッフに分け与えて出口を目指すという方法もありますが、 それよりは他社の資本を受け入れずに雇用の永続を希望しているようです。

さて、銀行に行くと、IT企業にほとんど融資を出していないことに気づきます。 IT企業は他社の資本を入れて資金を補うのが普通のやり方になってきていますね。 うちはそれをやりたくないので銀行から融資を受けています。

まとめ

  • ラビックスは中小企業であってベンチャーではありません
  • なので、ITベンチャーとスタイルが合わないことがいろいろああります
  • ラビックスはIT企業なのに古風な所がたくさんあります

いろいろと古風ではありますが、私はこのスタイルがいいと思って経営しています。

友人のパソコンを修理した

友人がオーダーメイド座布団を作ってくれる代わりに パソコンの修理をしてくれというので引き受けました。 聞くと、バックライトの交換でした。 電源をつけてみると、確かに映らない。 というか、極度に暗すぎて見えない。

では、中を見てみるかと思って開けてみると、

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どれどれ、、むむ。完全に焼け焦げていて、断線しています。 コネクタがポロリと取れてしまいました。 むーん。めんどくさいと思いながら、どれどれ。まあ、俺くらいしか 直そうなんぞ思わないだろうなとブツブツいいながら 基板の上にある焦げたコネクタを取り除き、 冷蔵庫の上においてあるはんだごてを取り出し、 ケーブルを直接基板にはんだづけして、 ケーブルをさらに継ぎ足して直しました。

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ちゃんと映るようになりました。

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